2025年の意識高い系youtuberやブログを見ていると死ぬほどたんぱく質があがめられているように思える。
いたるところでフィットネスや健康食品、サプリメントの宣伝がされていて、手軽に痩せたいという欲求に対して様々な訴求が行われている。
その中でもたんぱく質を摂れ、摂れといたるところでいわれており、筋トレ系youtuberだけでなくその風潮は意識高いインフルエンサーにも広がっていている。
市場規模の推移:
- 2017年: 市場規模を100とした場合、
- 2019年: 即食タイプのプロテイン飲料やバータイプ食品の発売により、157に拡大。
- 2022年: 市場規模は272に達し、5年間で約2.7倍に成長。
これが近年のプロテイン市場の規模間の変化であるが、2017から2022の間に市場規模が2.7倍に成長している。この結果マッチョが日本中にいるかという質問に対してはnoと言わざるを得ない。私はジムでアルバイトをしていたが、何年たっても太ったおじさんの数が減っているとは到底思えないのである。
また、近年のプロテインブームは少々過剰な部分があると思う。よく筋トレ系のyoutuberは、たんぱく質を、一日当たり体重の数値×2グラム摂れという。
私の体重でいえば、現状の体重は63㎏なので、63×2=126gである。
さて、これを鶏むね肉だけでとろうとするとどれくらい必要か。鶏むね肉は皮をとった状態のたんぱく質量は100gあたり大体23.3gくらいである。ここから計算すると少なくとも500g以上鶏むね肉を食べねばならない計算になる。無理である。
というわけで食事からそんな量をとるのは無理ですよね~!なのでプロテインを飲みましょうね~!といい、自分オリジナルの製品を紹介したり、マイプロテインのクーポンコードを貼ってアフィリエイトに誘導するのが常套手段になっている。そりゃあそうだ。
ここで一個注意しておきたいのが、たんぱく質は体重×2gなんて普通の人には必要ないということである。筋トレ系ユーチューバーの筋肉をよく見てみてほしい。あんな感じになるまでにどれだけ激しいトレーニングをしているだろう。そのような人と同じ量のたんぱく質を摂るのは過剰であるというのはすぐにわかるだろう。
一般的な成人: 体重1kgあたり 0.8g~1.0g が推奨されます(日本人の食事摂取基準2020年版)。
運動をしている人:
- 軽い運動や健康維持: 1.2g~1.5g
- 筋肉を増やしたい場合や激しい運動をしている場合: 1.6g~2.0g
特に筋肉を増やしたい場合: 体重1kgあたり 2.0g が採用されることが多い。ただし、これ以上摂取しても効果はほとんどないとする研究もある。
これが基本ルールである。我々一般人が目指すべきラインは軽い運動や健康維持:の1.2g~1.5gくらいだろう。私が筋トレ系ユーチューバーに対して許せないことは、ほとんどの人にとって過剰になってしまうにもかかわらず、体重1kgあたり 2.0gのたんぱく質が一般的に広く必要であるかのような言い方をしているところである。…まあそうしないとプロテインが売れないのかもしれないが。
ここまで言っておいて、私は決してプロテインアンチではない。特に私みたいなずぼらを極めている人間にとって、家にそこそこの期間おいて置けて、手軽にたんぱく質を補給できるプロテインパウダーは必須アイテムである。しかしながら、そうではなく、基本的に普通の食事がとれている人にとっては、コンビニのサラダチキンを一つ買うくらいで一日に必要なたんぱく質なんてのはクリアできるもので意識高くプロテインを買う必要なんてないよ。ということが言いたいのである。
とはいえ私みたいにずぼらを極めているのにもかかわらずそれなりに筋トレはするよ~という人にとってはプロテインは必須級のアイテム。これを読んだうえで自分にはどうしても必要だと思う人は迷わず買えばいいのではないだろうか。
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